犬とバナナ

「犬にバナナってあげていいのかな?」

そう思ったことはありませんか?

結論から、犬にバナナをあげても大丈夫です。

ですが、バナナをあげる上での注意点もあります。

この記事では「バナナをあげるメリット」「注意点」「お手軽アレンジ」をご紹介します。

犬にバナナをあげるメリットは?

女性と犬

バナナは人間が食べても美味しいように、基本的に犬もバナナが大好きです。

バナナは美味しいだけではなく、あげると多くのメリットがあります。

バナナに含まれる栄養素

バナナ1本(皮以外)100gあたりの主な栄養成分は、つぎのとおりです。

この表のように、バナナには多くの栄養素が含まれています。

この中でも特に注目したいのが、「たんぱく質」「カリウムなどのミネラル」「ビタミン」の3つです。

たんぱく質

生命の維持や活動のエネルギー源として必要なものです。

筋肉・骨・臓器・爪・皮膚・被毛などを構成する、犬にとって必須の栄養素です。

バナナ1本につき、1.1g含まれています。

ミネラル

バナナに含まれるミネラルは、「カリウム」「マグネシウム」「カルシウム」「鉄」です。

それぞれの役割は、次の表のとおりです。

ミネラル 役割 含有量
カリウム
  • 塩分の排出・バランス調整に必要
  • 筋肉の収縮や腸の運動に必要
  • 不足すると食欲がなくなったり、元気がなくなったりする
360mg
マグネシウム
  • 代謝に必要
  • カルシウムの働きを調整
  • 心臓・筋肉の収縮に必要
  • 骨の強化に必要
  • 不足すると骨が弱くなる
32mg
カルシウム
  • 骨の成長と維持に必要
  • 不足すると健康な骨を維持できなくなる
6mg
  • 体内に酸素を運ぶ
  • 不足すると貧血になる
0.3mg

ビタミン

バナナに含まれるビタミンは、「ビタミンA(β-カロテン)」「ビタミンB2」「ナイアシン」「ビタミンB6」「ビタミンC」「ビタミンE(α-トコフェロール)」です。

それぞれの役割は、つぎのとおりです。

ビタミン 役割 含有量
ビタミンA
(β-カロテン)
  • 視覚を維持する
  • 皮膚や被毛を健康に持つ
  • 免疫強化
  • 抗酸化作用
56μg
ビタミンB2
  • 皮膚と被毛を健康に保つ
  • 糖質・脂質・たんぱく質をエネルギーにかえる
0.04mg
ビタミンB3
(ナイアシン)
  • 炭水化物・たんぱく質の代謝に必要
  • 皮膚を乾燥から保護する
0.7mg
ビタミンB6
  • アミノ酸の代謝に必要
  • 皮膚や粘膜の健康を保つ
0.38mg
ビタミンC
  • 加齢・運動による酸化ストレスの病気の予防・治療に役立つ
  • 関節炎などの病気の予防・治療に役立つ
  • 抗酸化作用がある
16mg
ビタミンE
(α-トコフェロール)
  • 老化による病気の予防・治療に役立つ
  • 抗酸化作用がある
0.5mg

このように、犬の健康のために、ビタミンは欠かせないものです。

バナナの3つの効能

バナナは「たんぱく質」「ミネラル」「ビタミン」を含む、犬にあげるといい効果が得られる食べ物だということがわかりました。

ここでは、より具体的に犬にバナナをあげるメリットをご紹介します。

代謝向上

バナナには「ビタミンB2」「ビタミンB3」「ビタミンB6」のビタミンB群が含まれます。

これらのビタミンB群は、「炭水化物やたんぱく質の代謝」「皮膚・被毛の健康維持」「皮膚や粘膜の健康維持」に役立ちます。

整腸効果

バナナにはオリゴ糖が含まれています。

オリゴ糖は、腸内の善玉菌を増やす効果があります。

善玉菌が増えることで、便が安定するなどの整腸効果が得られます。

速やかに使われるエネルギー源

糖質(炭水化物)は、たんぱく質、脂質とあわせて「3大栄養素」と呼ばれます。

バナナには、糖質も含まれます。

バナナの糖質は、血液にのって全身に運ばれ、脳や体を働かせるエネルギーとなります。

また、糖質は、たんぱく質に比べ、早くエネルギー源となります。

さらに、脳のエネルギー源となるのは、糖質のみです。

犬にバナナをあげるときの注意点

見上げる犬

犬にバナナをあげるのは、基本的にいいことです。

ですが、いくつか注意点もあります。

バナナアレルギー

まれにですが、バナナアレルギーをもつ犬もいます。

そのため、バナナは少量からあげてみましょう。

バナナアレルギーの症状としては、「嘔吐」「下痢」「便がゆるくなる」「湿疹が出る」「かゆがる」などがあります。

もし、アレルギー症状が出るようだったら、すぐにバナナをあげることを中止しましょう。

あげすぎ

犬は基本的に甘いものが大好きです。

そのため、バナナを一度食べさせると大好物になります。

バナナを見せるだけで、おねだりする子もいるぐらいです。

ですが、犬の欲しがるままにバナナをあげるのはNGです。

バナナ1本(100g・皮を除く)は、約80~90kcalのエネルギーがあります。

1日にあげていいバナナの量は、つぎの表のとおりです。

犬種 あげていい量
超小型犬
(体重4kg未満)
1/4本まで
(25g)
小型犬
(体重10kg以下)
1/2本まで
(50g)
中型犬
(体重25kg未満)
1本まで
(100g)
大型犬
(体重25kg以上)
2本まで
(200g)

この表を参考に、その子の運動量に合わせて調整してあげてくださいね。

また、肥満にならないように、与えたバナナ分、おやつやドッグフードの量を調整する必要があります。

喉に詰まらせないように

犬にバナナをあげるとき、輪切りにしたり、サイコロ状にしたりしてあげましょう。

バナナを喉につまらせるのを防ぐことができます。

バナナの加工食品は基本的にNG

バナナの加工食品は、基本的にあげないようにしましょう。

その理由ですが、加工食品には、「砂糖」「添加物」「犬が食べられないもの」「アレルギーを起こすもの」が含まれている可能性があります。

バナナチップスなど、原材料がはっきりしているもののみ、あげても大丈夫です。

犬に喜ばれるバナナのあげ方

嬉しそうな犬

犬にバナナをあげるだけで十分喜びますが、一工夫、手を加えてあげるとさらに喜んでもらえます。

ペースト状にしてあげる

スプーンの裏でバナナを潰し、ペースト状にしてあげてみましょう。

きっと喜んでもらえると思います。

バナナ&ヨーグルト

犬の中には、ヨーグルト好きな子が多くいます。

ただ、犬にあげていいのは、プレーンヨーグルトのみ。

プレーンヨーグルトだと少しさみしいので、バナナと混ぜてあげてみましょう。

ヨーグルトとバナナを混ぜることで、違う食感や味になり、愛犬は喜ぶと思います。

ヨーグルトの与え方は、次の記事が参考になります。

まとめ

犬とバナナ

犬にバナナをあげると、きっと、大喜びすると思います。

さらに、バナナには犬の体に嬉しい栄養素が多く含まれています。

食べ過ぎに注意して、バナナをあげてみてくださいね。