犬と女性とトマト

「犬にトマトやトマトジュースをあたえてもいいの?」

結論から言うと、あたえても大丈夫です。

ですが、基本的に「加工されていないトマト」「自家製のトマトジュース」にしましょう。

その理由は、市販のトマトジュースだと、塩分などが添加されている場合があるからです。

この記事では、「犬にトマトをあたえるメリット」「あたえていい量」「疑問点」「注意点」をまとめました。

犬にトマト・トマトジュースをあたえてもOK

トマトとトマトジュース

結論からいうと、犬にトマトやトマトジュースをあたえても大丈夫です。

その理由は、つぎのとおりです。

理由とメリット

  • 犬にとって害になるものが含まれていない
  • 抗酸化作用のある「リコピン」を多く含む
  • 「ビタミンC」「ビタミンE」「βカロテン」を多く含む

トマトには犬にとって害のあるものは含まれておらず、抗酸化作用のある成分が多く含まれています。

ここでは、トマトをあたえていい理由をひとつずつ見ていきます。

理由1.犬にとって害になるものが含まれていない

トマトには、犬にとって害になるものが含まれていません。

その一方で、リコピンをはじめとする、犬の健康にとても良い成分を多く含みます。

ですが、トマトは水分を多く含むため、あたえ過ぎは「消化不良」や「下痢」につながります。

そのため、トマト・トマトジュースのあたえすぎには、注意が必要です。

あたえていいトマトの量

1日にあたえていいトマトの量の目安は、次の表のとおりです。

犬の大きさ あたえていい量(目安)
超小型犬 5g〜10g
小型犬 7g〜15g
中型犬 13g〜39g
大型犬 36g〜78g

トマト1個の重さは、「150~200g」、ミニトマト1個の重さは、「約20g」です。

愛犬にあたえられる、1日あたりの量は少ないかもしれませんが、量を守ってあげてくださいね。

理由2.抗酸化作用のある「リコピン」を多く含む

トマトは、「リコピン」を多く含む野菜です。

リコピンは、天然の色素で赤色をしており、スイカや柿にも多く含まれます。

リコピンがもつ、「抗酸化作用」により、犬の体にさまざまなメリットをもたらします。

具体的には、つぎのメリットがあります。

抗酸化作用のメリット

  • 細胞の老化を防ぐ
  • がんの発生を抑制する
  • 動脈硬化を予防する
  • アンチエイジングに役立つ

このリコピンは、加熱すると体に吸収されやすくなるという性質があります。

電子レンジなどであたためてあたえると、リコピンの抗酸化作用をより効果的に得ることができます。

理由3.「ビタミンC」「ビタミンE」「βカロテン」を多く含む

トマトには「ビタミンC」「ビタミンE」「βカロテン」も、多く含まれています。

それぞれの特徴は、次の表のとおりです。

成分 役割
ビタミンC
  • 免疫力を向上させる
  • 抗酸化作用で体を守る
  • 整腸効果がある
ビタミンE
  • 老化による病気の予防・治療に役立つ
  • 抗酸化作用で体を守る
βカロテン
  • 体内でビタミンAに変わる
  • 夜間の視力を維持
  • 皮膚・粘膜を健康に保つ

リコピンと同じく、ビタミンにも抗酸化作用をもつものがあります。

トマトに含まれるビタミンは、犬の健康維持に役立ちます。

犬に市販のトマトジュースをあたえるのはダメなの?

フルーツトマトジュースをかこむ野菜と果物

犬にトマトやトマトジュースをあたえると、健康面でのメリットを多く得られます。

ですが、スーパーなどで売っているトマトジュースを犬にあたえるのはやめておきましょう。

その理由は、市販のトマトジュースには、さまざまな種類があるためです。

例えば、人間が飲みやすいように、塩や砂糖が含まれているものもあります。

また、トマトジュースに果物を混ぜて甘く、飲みやすくしている商品もあります。

100%のトマトジュースはいい?

100%のトマトジュースでも、添加物などが含まれている可能性があります。

どういうことかというと、「加工食品品質表示基準」で、「5%未満の原材料は省略できる」、と定められているためです。

例えば、100%のトマトジュースでも、5%未満の添加物が入っている可能性があるということです。

そのため、トマトジュースは手作りのものをあげたほうが安全・安心です。

犬にトマトの加工食品をあたえるのは危険かも?

ミニトマトとケチャップ

「犬にトマトを使った製品をあたえるのはダメなの?」

と思われるかもしれません。

ここではケチャップを例に、あげてはいけない理由を紹介したいと思います。

ケチャップの原材料は、つぎのとおりです。

ケチャップの原材料

トマト、糖類、醸造酢、食塩、たまねぎ、香辛料

ケチャップには、犬に絶対あげてはいけない「たまねぎ」が含まれています。

犬がたまねぎを食べると、中毒を起こし「嘔吐」「下痢」「腹痛」「食欲不振」などの症状がでます。

このように、トマトを使った商品を犬にあたえるのは危険です。

犬には、「生のトマト」「自家製のトマトジュース」のみをあたえるようにすれば、安心です。

犬にトマトをあたえるときの注意点

医師と男性に抱えられた犬

トマトには「トマチン」という、中毒物質が含まれていることがあります。

トマチンは、「花」「葉」「茎」「ヘタ」、「完熟前のトマト」に含まれます。

トマチンをとりいれてしまうと、「むかつき」「嘔吐」などの症状が出る場合があります。

ですが、トマトが熟すと、このトマチンの毒性はなくなります。

通常であれば、「花」「葉」「茎」「ヘタ」、「完熟前のトマト」を食べることはないと思いますが、家庭菜園をしている方は愛犬が食べないように注意しましょう。

また、まれにですが、「トマトアレルギー」の犬もいます。

トマトを食べさせて、「湿疹」「赤み」「嘔吐」「下痢」などが出た場合は、トマトをあたえるのはやめておきましょう。

まとめ

箱に入ったトマトを運ぶ女性

犬がトマトを食べたり、トマトジュースを飲んだりすることはいいことで、あたえると喜んでくれると思います。

また、抗酸化作用など、犬の健康面でのメリットもたくさん。

ですが、トマト・トマトジュースをあたえるときは、飼い主が注意しなければいけないこともあります。

ぜひ、トマトやトマトジュースを、「おやつ」や「ドッグフード」と一緒にあたえてあげてくださいね。