
あなたは、SoftBankのCMを見たことがありますか?
SoftBankのCMでお父さん役をつとめているのが、今回ご紹介する「北海道犬」です。
CMのお父さんは、カイくん(※)という名前で「かわいさ」と「りりしさ」をもっていますよね。
※現在はカイくんの子孫がお父さん役をつとめています。
そんな北海道犬ですが、鹿や熊と戦うような激しい性格の持ち主でもあります。
この記事では北海道犬について、「ルーツ」「特徴」「性格」「飼い方」をご紹介します。
Contents
北海道犬(アイヌ犬)とは?

北海道犬(アイヌ犬)のルーツ・歴史
縄文時代の初期、縄文人と一緒に東北地方から北海道へ渡った「マタギ犬」がルーツだとされています。
その後、マタギ犬は、北海道の先住民である「アイヌ」に、狩猟犬や番犬として飼育されてきました。
そのことから、マタギ犬は「アイヌ犬」とも呼ばれます。
1937年(昭和12年)には国の天然記念物に認定され、名称は「北海道犬(ほっかいどういぬ)」に統一されました。
また、2007年より放送されているSoftBankのCMでは、北海道犬のカイ君がお父さん役をつとめあげました。
現在もカイ君の子孫の北海道犬が、同社のCMのお父さん役を引き継いでいます。
SoftBankのCM効果もあり、ブーム時には1000頭あまりの北海道犬が日本で飼育されていましたが、現在(※)では、数百頭にまで減っています。
※2021年9月時点
北海道犬(アイヌ犬)の特徴
外見が柴犬に似ているため、柴犬と北海道犬は、見分けにくいです。
ですが、柴犬は小型犬、北海道犬は中型犬(中型犬の中でも大きめ)に分類されます。
犬種 | 体重 | 体高 |
---|---|---|
北海道犬 |
|
|
柴犬 |
|
|
このように、柴犬と北海道犬を比較すると、体重は2倍程度、体高は10cm程度、北海道犬の方が大きくなっています。
その他、北海道犬の特徴には、次のものがあります。
北海道犬の特徴
- 耳が立っている(柴犬より小さめ)
- 目が小さい
- 被毛はダブルコート
- 舌に舌班(ぜっぱん)がある
- 尻尾は「巻き尾」「差し尾」
被毛
北海道の厳しい寒さにも耐えられるように、被毛は分厚いダブルコートになっています。
そのため、北海道犬は寒さに強く、暑さに弱い犬種です。
ダブルコートで風をとおしにくくなっているため、体臭は強めです。
舌班(ぜっぱん)
舌班は、舌にあるシミのようなもののことを指します。
引用元:わんちゃんホンポ
舌班は、人間で言うところの「ホクロ」のようなもので、なんの害もありません。
舌班は、その北海道犬の個性とも言えるでしょう。
北海道犬の性格
北海道犬は、他の和犬と同じく、とても賢くて主人と認めたものへの忠誠心が高いという性格をしています。
その一方で、主人ではない人には、強い警戒心から懐きにくいとも言われています。
北海道犬(アイヌ犬)の飼い方

北海道犬は、その警戒心から懐きにくく、よくほえる犬種です。
そのため、飼うにあたっては、飼い主の努力が必要とされます。
ですが、子犬のころからさまざまな人と接する経験をさせることで、飼いやすい犬にすることもできます。
北海道犬(アイヌ犬)を飼う上での注意点
猟犬として鹿や熊などの大型の動物と戦っていたルーツを持つこともあり、大型の犬には闘争心をむき出しにすることがあります。
散歩に連れていくときには、リードを絶対に離さないよう注意が必要です。
北海道犬をより飼いやすくするためには、子犬の頃からドッグランなどに連れていき、多くの犬・人と触れ合えるようにしてあげることが大切です。
飼育環境
昔は外でつないで飼われることの多かった北海道犬ですが、現在は室内で飼われることが多くなってきました。
主人を含む家族と一緒に生活をする中で、優しい性格になるとも言われています。
ですが、寒さに強く、暑さに弱いという性質は変わらないので、部屋の温度管理には注意が必要です。
北海道犬(アイヌ犬)のしつけ
北海道犬のしつけは、子犬のころに一通り済ませておくことが理想です。
北海道犬は、闘争本能が強いこともあり、成犬になってからのしつけは、かなり難しいものになります。
しつけ教室を利用するという手もあるかもしれませんが、ほとんどのところで断られるでしょう。
しっかりしつけられていない北海道犬は、さまざまなトラブルの原因になってしまうかもしれません。
例えば、来客があるたびに吠えて、それが近所迷惑になってしまうこともあります。
また、家族以外の人に噛みついてしまった場合、悲しいお別れをすることになってしまいかねません。
そうならないためにも、北海道犬を飼うなら、子犬のころにしっかりしつけたり、多くの人・犬と接する機会を作ったりしてあげましょう。
日ごろのケア
北海道犬は日頃のケアを、ほとんど必要としません。
しないといけないのは、ブラッシングぐらいです。
ですが、北海道犬は体力がある犬種なので、散歩はしっかりさせないといけません。
理想は、1日2回、1回1時間以上が理想。
難しい場合でも、1日2回、1回30分程度は、お散歩に連れて行ってあげましょう。
散歩も他の犬と出会わないような「時間」「場所」を選ぶのではなく、他の犬と会うようなコースの散歩にしてあげましょう。
普段から他の犬と接するようにしておけば、他の犬に対して過度に興奮することが起きにくくなります。
北海道犬がかかりやすい病気
北海道犬は、次の病気にかかりやすい犬種です。
病気 | 詳細 |
---|---|
皮膚病 | ダブルコートなため、熱がこもりやすい。 皮膚炎にかかると「かゆみ」「脱毛」などの症状が出る。 |
白内障 | 目が白く濁ってくる。 進行すると視力が失われる。 北海道犬は特にかかりやすいとされる。 |
心臓病 | 加齢により発症しやすくなる。 侵攻すると「失神」「呼吸困難」「突然死」をまねく。 |
関節炎 | 加齢により発症しやすくなる。 関節部分に常に痛みを感じ、歩くのも困難になる。 |
北海道犬(アイヌ犬)まとめ

この記事では、北海道犬の魅力や、飼うときの心構えをお伝えしました。
まとめ
- SoftBankのCMのお父さんは、北海道犬
- 柴犬(小型)に似ているが、中型の犬種
- 鹿や熊と戦うほどの勇敢さ・強靭さをもつ
- 飼い主にとことん忠実
- 子犬のときにしっかりとしつける必要がある
この記事で、北海道犬について、興味をもっていただけたら嬉しいです。