
犬は基本的に散歩が大好きな生き物です。
しかし、中には散歩を嫌がったり、拒否したりする犬もいます。
一体その理由は何なのでしょうか?
この記事では、散歩を嫌がる理由とその解決方法を詳しく解説しています。
読んでいただければ、愛犬の散歩嫌いもきっとなおります。
Contents
犬の散歩はなぜ必要なの?

運動不足の解消
犬を程度に運動させないと、筋力の低下が起こります。
筋力の低下は、身体にさまざまな不調となって現れます。
例えば、人間の場合、運動をしていないと疲れやすい身体になってしまいますよね。
また、筋力が低下すると太りやすい体質になってしまいます。
犬も太ってしまうとさまざまな生活習慣病にかかってしまいます。
そのため、1日2回、30分ずつの散歩による運動不足の解消は欠かせません。
気分転換
私達、人間も1日ずっと家にいると、精神的にまいってしまいませんか?
インドア派の人でも、なんらかの理由で外に出て、気分転換をしているはずです。
例えば、ゲームや読書の合間に散歩やコンビニにいったりするのがそうですよね。
犬にとっても、一日中、家にいるとストレスがたまります。
家で遊んであげていても、それでも気分転換には不十分です。
どの犬種もそうですが、基本的に犬は散歩が大好きです。
これは、犬という生き物の狩猟本能のなごりとも考えられます。
できれば、1日2回、30分ずつ散歩につれていってあげましょう。
コミュニケーション能力の向上
犬を散歩させていると、さまざまな人やワンちゃんに出会います。
散歩の途中で出会う人
- 犬を散歩させている人
- 散歩中の人(若い人・歳のいった人、男性、女性)
- 仕事でヘルメットをかぶっている人
- ワイワイと声をあげて遊んでいる子どもたち
- 自転車に乗っている人
- ベビーカーを押している人 など
こちらの人たちは、すべて犬のコミュニケーション相手になります。
「かわいいね!」と話しかけられることも多いでしょう。
散歩の途中で出会う犬
- グイグイとリードを引っ張り、こちらに近づいてくる犬
- 鼻と鼻であいさつをしてくる犬
- 大型犬・中型犬・小型犬
- 多頭飼いされている犬たち など
こちらの犬もすべてコミュニケーションの相手になります。
犬は群れを作る生き物なので、さまざまな人や犬とコミュニケーションを取ることが欠かせません。
コミュニケーション不足になると、犬がストレスを抱える原因になってしまったり、人嫌いになってしまったり、犬嫌いになってしまったりします。
犬の社会化(社会性の発達)
散歩デビューをしていない犬にとっては、家の中が世界のすべてです。
散歩に連れて行くことで、外の世界があることを教えてあげ、上手に生きていくことを教えてあげないといけません。
人や犬が怖いものではないんだよ、ということを教えるために子犬の散歩はとても重要です。
できれば、さまざまな人、「子供」「男性・女性」「宅急便のドライバー」「ヘルメットをかぶっている人」などから、おやつをあげてもらってください。
おやつをもらうことで、家族以外の人も怖くないんだ、人の手って怖くないんだ、ということを学びます。
「できれば100人」と言われることがありますが、難しいと思うので、できる範囲で大丈夫です。
愛犬が散歩を嫌がる理由とその解決方法は?

飼い主への甘え
子犬のころから飼い主とずっと一緒にいると、散歩という楽しい遊びがあるんだよ~、ということを知らないままになってしまいます。
そういった場合は、まず外に連れ出して散歩に挑戦してみましょう。
問題なくテクテクと歩いてくれるなら、本格的な散歩も大丈夫です。
もし、歩いてくれないなら、抱っこしたり、キャリー・ペットカートを使ったりして、散歩に慣らしましょう。
外の世界に興味を持ち始めたら、地面に犬をおろしておやつをあげてみましょう。
おやつを食べられる状態なら、歩くことも大丈夫だと思います。
歩くことができるようになってきたら、距離を伸ばしていって、散歩って楽しんだよ~、ってことを教えてあげてくださいね。
また、あまりないケースですが、抱っこが好きすぎて自分から歩こうとしない、場合もあります。
この場合は、犬を地面におろして、抱っこをせがんできても強い意志で断るようにしましょう。
そのときに断りの言葉を家族で統一していると効果的です。
首輪が苦しい
首輪が合っていないと、犬は苦しくなり不快感をおぼえます。
散歩と首輪、不快感の関連付けが行われると、首輪をつけられることを嫌がるようになります。
そのような場合は、家で首輪をつける練習をしましょう。
首輪を緩めてまき、うまくできたらおやつをあげるということを繰り返せば、首輪をつけられることを嫌がらないようになります。
老化で体力・筋力がなくなっている
7歳以上の犬を「シニア犬」と呼びますが、このころから体力や筋力が落ち始めます。
また、暑さや寒さに弱くなります。
そういった場合、散歩の回数を減らしたり、行かない日を作っても問題ありません。
散歩中に怖い思いをした
散歩中に「子供に追いかけられた」「犬に吠えられた」「車・バイクの大きな音に驚いた」など、怖い経験をすると、犬は散歩と怖い経験を関連付けてしまうことがあります。
このような場合は、おやつを使いながら場数をふんで慣らしていくか、いっそのこと避けるようにするのも手です。
子犬のころの散歩が十分でなかった
犬には2つの扉があると言われています。
それは「好奇心の扉」「警戒心の扉」です。
子犬の頃は、好奇心の扉が全開で、警戒心の扉は閉じたままです。
大きくなるにつれて、好奇心の扉は閉まり始め、警戒心の扉が開き始めます。
この好奇心の扉が開いているうちに散歩を好きになってもらう必要があります。
警戒心の扉が全開の状態で散歩に行くことは、犬にとって恐怖になります。
これを改善するのはとても大変なので、場合によってはしつけ教室につれていく必要があるかもしれません。
愛犬の散歩嫌いをなおす方法

抱っこ・キャリー・カートや短い距離で慣れさせる
散歩デビューをするときに、いきなり地面におろすと犬は恐怖心をもってしまうかもしれません。
まず、抱っこして家の周りを1周してみましょう。
キャリーに入れたり、ペットカートに入れたりした状態でも大丈夫です。
そして、家の周りを周り、立ち止まっておやつをあげてみましょう。
おやつを食べられる状態なら、地面におろしても大丈夫です。
地面におろしてもおやつを食べれるようなら、犬が歩き出すのを待ってあげましょう。
しばらくは固まったままかもしれませんが、そのうち地面になれて歩きだすと思います。
犬の様子を見ながら、おやつをあげながら徐々に距離をのばしていくようにしましょう。
慣れればおやつなしで、散歩を楽しむようになります。
散歩コースや時間帯を変えてみる
散歩はできるものの、固まってしまうことがある、歩く速度が極端に落ちる、リードやハーネスを引っ張る、といったことがある場合は、その散歩コースで嫌なことがあったのかもしれません。
一度、嫌なことがあると、犬はその散歩コースと嫌だったことを関連付けます。
その場合は、徐々にならして克服されるか、いっそのこと散歩コースを変えてみましょう。
慣らす場合は、おやつをあげながら散歩すると効果的です。
改善がみられたら、その散歩コースで散歩に連れていってあげるようにしましょう。
また、散歩に行く時間帯も重要です。
夏は涼しい時間帯、冬は暖かい時間帯を選んで散歩に連れていってあげましょう。
首輪やハーネスを調整する
犬の首輪やハーネスがきつすぎる、といったことはありませんか?
散歩に行く前に首輪やハーネスをつけることは必須です。
ですが、きつすぎると人が引っ張るたびに、首や体が締まり、犬が不快に感じることも。
そういった場合、「散歩=不快感」と関連付けが行われることがあります。
首輪の場合、指が1、2本入るかどうか、確認をしてください。
それ以上ゆるめると、首輪が首から抜けてしまうことがあるので注意しましょう。
病気の可能性を疑う
今まで楽しく散歩できてたのに、急に嫌がるようになった、という場合は注意が必要です。
その場合、脚や腰の異常や体調不良が考えられます。
ずっと散歩拒否の状態が続く場合は、一度、動物病院で診てもらいましょう。
犬の散歩拒否のまとめ

犬が散歩を拒否する場合、そうする理由が必ずあります。
逆にいうと、その問題さえクリアすれば、散歩を楽しめるようになります。
この記事で書いた内容から問題点をみつけ、解消方法を試してみてくださいね。
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