トイプードルとヨーグルト

「犬に人間の食べ物をあげるのは、よくないんだよね?」
「ヨーグルトをあげたいんだけど、大丈夫?」

結論から、ヨーグルトを犬にあげるのはOKで、メリットも多くあります。

ですが、ヨーグルトの種類や量など、守らないといけないルールもあります。

この記事は、愛犬が安全にヨーグルトを楽しめるように、解説しています。

記事を読んで「ヨーグルトいいかも!?」、と思ったら、ヨーグルトをあげて、愛犬を喜ばせてあげてくださいね。

犬にヨーグルトをあげてもいい?

カゴの中のチワワ

犬にヨーグルトをあげていいのかどうかですが、基本的にあげても大丈夫です。

ですが、どのようなヨーグルトもOKということではなく、あげてはいけないものもあります。

犬に乳製品をあげるのはNGと聞いたような……

基本的に犬に乳製品をあげることはよくない、と言われています。

例えば、犬に牛乳を与えた場合、高確率で下痢になります。

それは、犬は牛乳に含まれている「乳糖」を分解する能力が低いためです。

これは、人間にもあてはまり、乳糖を分解するのが苦手な人は、牛乳で下痢になりやすいです。

犬の乳糖を分解しにくい性質を「乳糖不耐性症」と呼びます。

ですが、ヨーグルトの場合は、「乳糖」や「下痢」の話は変わってきます。

ヨーグルトを作るときに発酵という過程がありますが、この過程で20~40%の乳糖は分解されます。

さらに、ヨーグルトの乳酸菌由来の酵素が、残りの乳糖を分解します。

ほとんどの乳糖は分解されるため、犬にヨーグルトをあげても、乳糖が原因で下痢を起こすことはほぼありません。

あげてもよいヨーグルトの種類は?

犬にヨーグルトをあげてもいいといっても、どのようなものでも大丈夫、ということはありません。

あげていいのは、次の3種類です。

3種類のヨーグルト

  1. プレーンヨーグルト
  2. 低脂肪・無脂肪ヨーグルト
  3. 「プレーンヨーグルト」「低脂肪・無脂肪」のホエー部分

一つずつご紹介していきます。

プレーンヨーグルト

砂糖、人工甘味料、果物などを含んでいない、ヨーグルトのみのものです。

味はヨーグルト特有の味しかしません。

犬に与えていいヨーグルトの一つは、このプレーンヨーグルトです。

ヨーグルトのパッケージを見れば、「プレーンヨーグルト」と書かれているので、わかりやすいと思います。

低脂肪・無脂肪ヨーグルト

低脂肪・無脂肪のヨーグルトも、条件付きで犬に与えて大丈夫です。

低脂肪・無脂肪のヨーグルトが、砂糖、人工甘味料、果物などを含んでいない場合のみ、そのヨーグルトを犬に与えることができます。

「プレーンヨーグルト」「低脂肪・無脂肪ヨーグルト」のホエー部分

ヨーグルトの塊と分離した、半透明の液体を「ホエー」と呼びます。

ホエーの部分は特別美味しいわけではありませんし、スプーンですくいにくいため、捨ててしまう方も多いかもしれません。

ですが、ホエー部分はたんぱく質を多く含み、脂肪分が少ないという、理想的なものなのです。

さきほどの「プレーンヨーグルト」「低脂肪・無脂肪ヨーグルト」のホエー部分は、ぜひヨーグルトと一緒に愛犬にあげてくださいね。

一般的な甘いタイプのヨーグルトのホエーをあげても大丈夫かもしれません。

ですが、犬にとって害になるものが含まれている可能性は、捨てきれません。

愛犬の安全のために、「プレーンヨーグルト」「低脂肪・無脂肪ヨーグルト」のホエー部分のみあたえるようにしましょう。

逆にあげてはいけない種類とは?

「プレーンヨーグルト」「低脂肪・無脂肪ヨーグルト」以外は、すべてあげてはいけません。

最大の理由は、犬にとって害になるものが入っている可能性があるからです。

まず、砂糖が入っているヨーグルトですが、「カロリーが高く肥満につながる」「生活習慣病(糖尿病など)の原因になる」「虫歯になる」などのリスクがあります。

さらに最も気をつけないといけないのは、「キシリトール」が含まれているヨーグルトです。

「チョコレート」「ネギ類」は犬の食中毒の原因として有名ですが、「キシリトール」も犬にとって猛毒です。

口にすると、犬は食中毒を起こし、最悪の場合、命を落とします。

犬の安全のために「プレーンヨーグルト」「低脂肪・無脂肪ヨーグルト」以外は、あたえないようにしましょう。

犬にあげるヨーグルトは量に気をつけて

犬にとってメリットのあるヨーグルトですが、あげ過ぎはよくありません。

まず、小さじ1杯程度から試し、下痢などの問題が起きなければ、量を増やしていっても大丈夫です。

ここでは、人間の体重から、犬に与えてもいいヨーグルトの量を計算し、ご紹介します。

体重 あげていい量
人(60kgの場合) 100g
超小型犬(4kg未満) 約6g(小さじ1杯分程度)
小型犬(10kg未満) 約16g(小さじ1~2杯分程度)
中型犬(25kg未満) 約41g(小さじ4~5杯分程度)
大型犬(25kg以上) 約41g以上(小さじ5杯分以上)

この表以上のヨーグルトはあげないようにしましょう。

愛犬にあたえるヨーグルトの量とあげる時間帯

おすわりをするトイプードル

私の家では、愛犬グミにブルガリアヨーグルトをあげています。

食べさせている量

グミは月齢9歳、成犬時の体重5kgなので、小さじ2杯をあげています。

ホエーの部分もあげたいので、スプーンでかき混ぜてから、あたえています。

あげる時間帯

あげる時間は夕食時です。

愛犬グミは食にうるさく、なかなかドッグフードを食べてくれません。

そのため、ドッグフードをヨーグルトでトッピングしてあたえています。

ヨーグルトの乳酸菌・ビフィズス菌は、強い胃酸で死んでしまうことがあるそうです。

そのため、胃酸が弱まっている食後に、ヨーグルトをあたえるのがベストのようです。

ですが、それほど神経質になる必要もないと思うので、あげられるタイミングであげればいいと思います。

愛犬にヨーグルトをあたえるようになったきっかけ

抗生物質を溶いたヨーグルト

我が家では最近(2021年9月ごろ)、愛犬グミに去勢手術を受けさせました。

去勢手術後は、抜糸まで抗生剤を飲ませないといけないのですが、なかなか飲んでくれなくて困っていました。

最初は大好きなササミにまぶして与えていたのですが、残す場合も。

そのときにたどりついたのが、砕いた錠剤をヨーグルトに混ぜてあたえる方法です。

グミは警戒心が強く、初めて見るものはなかなか食べてくれないのですが、ヨーグルトには一目惚れしたようです。

ヨーグルトをみせるだけでテンションがあがり、抗生剤をまぜて色が青くなっても「ペロリ」と食べてくれます。

ヨーグルトは、犬の体にもいいものなので、これからはなにかのご褒美として与えていこうと思っています。

犬にヨーグルトをあたえるメリット

ヨーグルトをたいらげる犬

ヨーグルトのメリットは、次の3つです

ヨーグルトのメリット

  1. 腸内環境の正常化
    →乳酸菌・ビフィズス菌・ガセリ菌などの善玉菌は、腸内環境を整える
  2. 消化を助ける
    →発酵食品のため多くの酵素を含み、中には消化をたすけるものも。
  3. 口臭対策と予防
    →乳酸菌が細菌の働きを抑え、口臭を抑制・予防

ヨーグルトは、体の害になるものではなく、3つのメリットももちます。

あげ過ぎはよくありませんが、「おやつがわり」や「なにかのご褒美」におすすめです。

犬にヨーグルトをあげていいの?量や注意しないといけないことは? まとめ

ヨーグルトを食べている犬

ここで、犬とヨーグルトの関係をまとめます。

犬とヨーグルト

  • 犬にヨーグルトをあげてもいい
    →「プレーンヨーグルト」「低脂肪・無脂肪ヨーグルト」のみ
  • あげていけないヨーグルトは、「果糖」「食品添加物」「果物」「キシリトール」などが含まれているもの
  • 特にキシリトールは食中毒になるため、絶対にNG
  • ヨーグルトのあげ過ぎはよくない
  • ヨーグルトのメリットは「腸内環境の正常化」「消化を助ける」「口臭対策予防」

犬の基本的な食事は、「総合栄養食」で、総合栄養食と水さえ与えていれば、犬は栄養バランスのとれた食事を適量、とることができます。

そのため、「犬にあたえるのは、ドッグフードのみでいい」と思われる方も多いです。

ですが、犬は味気のないドッグフードにうんざりしているかもしれません。

そんな愛犬を喜ばすために、ぜひ、ヨーグルトを適量与えてあげてくださいね。